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コンクリート構造物の調査・診断と維持管理に関するコンサルタント。
住宅基礎から橋梁、ダムまで。コンクリート構造物の問題解決に貢献します。
コンクリート構造物の調査・診断と維持管理に関するコンサルタント。マスコンクリートの温度応力解析とひび割れ誘発目地、誘発目地の計画、クラック調査等。
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プロフィール
・ 生まれ: 1967年 横浜市
・ 高校: 1986年 神奈川県立小田原高等学校 卒業
・ 大学: 1990年 早稲田大学第一文学部 卒業
・ (株)CIT構造技術試験所(現 シーアイテック(株)) (〜1996)
土木計測に従事しました。
コンクリートにハマったきっかけは、マスコン計測です。
とくに記憶に残っているのは、首都圏外郭放水路第2立坑の計測管理
です。
・ (株)協和コンサルタンツ (〜2002)
開削トンネル、シールドトンネル、立坑などの共同溝設計(他)に従事
しました。
とくに苦労したのは、小松川共同溝詳細設計業務、福岡3号博多共同
溝概略検討業務などです(詳細設計よりも、予備設計の方が好きなタ
イプです)。
・ (株)C&Rコンサルタント (〜2006)
小野定社長の指導の下、数多くの構造物と直接向かい合いました。
知識を経験に変換することができたことが最大の財産です。
数え切れないほどの業務を担当させていただくうち、コンクリート構造物
を観察することが大好きになってしまいました。
・ (有)コンクリート診断技術ブレーンセンター
コンクリート構造物に関する問題解決を図り、公益の増進に資するこ
とが使命であると考えています。
いくつになっても忘れることができない仕事を1つでも多く手掛けること
が望みです。

コンクリート構造物の美観性能
構造物診断という仕事をしていると、構造物の見た目を問題視する事案を見聞きすることがあります。
構造物の用途、種類によっては、美観性能を重視する必要があり、なかでも、打放し仕上げの建築であれば、美観を損ねる変状の発生防止に努めなければならない、これは、当然のことでしょう。
そうした変状の代表格がコールドジョイントであり、美観を損なう他、交差する鉄筋が早期に腐食しはじめるなどの耐久性に及ぼす影響があります。
コールドジョイントの形成を防止するには、打込み後の対応を考える前に、デリバリーの遅れを回避すること、そのために出荷工場と綿密に打ち合わせることが必要であると考えられます。
誰からも嫌われるコールドジョイントですが、この他に、ひび割れの発生自体を認めない発注者、オーナーも存在するようです。
コンクリート構造物に生じるひび割れに対して、寛容すぎる態度、対応で臨むことは、適当ではありません。
しかし、逆の考えも、また然りと言えないでしょうか。
作った側の考えが前者に、購入した側の考えが後者になびくと、両者の間に不幸な関係をもたらすことがあるようです。
完成した構造物が引き渡され、昨日まではなかった”それ(便益のもと)”とともに、待ちに待った未来が始まるわけです。
その出発点にあたって、末永くお付き合いすることになるパートナー(供給側、需要側)同士が不仲に陥るのは、双方にとってデメリットの大きいことであると考えます。
生じてしまった問題は、当事者共有のものですから、真面目に向き合い、供給側にあっては、需要側の話に耳を傾け、誠意をもって対応することが求められるといえるでしょう。
不幸にして、パートナー間の関係がこじれてしまった際に、双方の間に挟まって、互いの身動きを窮屈なものにしてしまう言葉の一つに、「傷物の新車は受け取れない」というのがあるそうです。
高額な支出に違いありませんから、類例として「新車の購入」を思い浮かべるのも、自然なことといえるでしょう。
新車の購入に際して、”傷物を受け取ることができない”のは、なぜでしょうか?
その美観、見た目、高級感、かっこよさなどが、需要側の期待を満たすために、非常に重視されるからに他なりません。
エンジン、走り、その他の性能とともに、美観性能というものも、高いレベルで(不可欠の要素として)要求されるということができます。
コンクリート構造物においても、美観性能が重視される場合があることは、冒頭で述べました。
その他の場合には、”美観性能は重視されない”のでしょうか?
美観・景観というのは、コンクリート構造物の要求性能の一つであり、どのような構造物であっても、それに相応しい水準の美観を有するものでなければならない、といえます。
しかし、構造物の設計計画において、安全性(構造物が破壊して、人命やその財産が脅かされることがない性能)や使用性(快適に使用できること)よりも、耐久性や美観性能を重視している例はない、といってよいでしょう。
人の命が最優先されることは自明ですから、そのための性能が最重視されるのは当然です。
つぎには、不便や支障なく、使用できるものであることが求められます。
本来の機能が発揮されないのであれば、不具合があり、使えないものであるからです。
このことは、車でも同じですが、見た目の価値に対する考え方は、やや異なるといってよいかもしれません。
納品前の車に傷がつく原因は、生産技術の優劣にあるのではなく、その取り扱いや輸送の際の配慮によるものと考えられますが、構造物の場合はどうでしょうか。
構造物の傷(ひび割れ等)を皆無とすることは、現在の技術水準においても、なお困難なことであるとされており、有害なひび割れ発生の抑制(幅の制御を含みます)と、事後対応(損なわれた性能の回復)に努めているのが現状です。
(↑供給側が必要な配慮を怠ることを擁護するものではありません)
むろん、建設費用を積み増せば、そうした傷を多少なりとも減らすことは期待できますが、増せば増すほど費用対効果は芳しくなくなる、と言わざるを得ません。
要するに、完全を期すための費用と、標準的な費用との差は目を見張るものがありますが、そうしたところで、構造物の見た目はそれほど変わらない、ということです。
大半の構造物は、標準的な材料を用い、標準的な施工方法によって構築されていますので、適切に設計、正しく施工されたものであれば、標準的な性能を備えているということができ、初期の外観に表れる変状の有無と程度も、美観性能を著しく損なうものではないことが多い、といってよいでしょう。
(↑設計、施工に問題がある場合は、別の話です)
コンクリート構造物に期待することができる美観というのは、元来、そのような性質、程度のものであって、大量生産可能な工場製品、美観が絶対視される工芸品などとは異なるものである、といえるのかもしれません。
話が長くなってしまいました。
わたしたちは、構造物の診断を仕事としていますが、その構造物の建設費などということを考えて変状を診ることはありません。
原因と程度が同様であれば、公共の構造物であれ、オーナー所有の私的な構造物であれ、評価は同じということであって(どうすべきかの提案は異なることがあります)、投資の大小を性能評価の与条件とすることはないということです。
仮に、標準品よりも10倍高額なコンクリートを特別に使用した場合であっても(投資が大ということです)、評価の与条件とすることはありません。
その変状が構造物の要求性能に及ぼす影響というのは、そうしたこととは本質的に無関係であるからです。
その変状によって、どのような問題があるのかないのか、安全性を損なうものなのか、使用性を損なうものなのか、耐久性が損なわれているのか、その程度はいかばかりか、そういったことを経験的知見をふまえながら判断しています。
公共のものより、私的な構造物の見た目が重視されることは、誰にでも理解されるところです。
損なわれた性能を評価し、要対策と判断された場合には、その回復を図る必要があります。
そのようにして性能回復させた上で供用(使用)開始し、末永く快適に、あるべきパートナーシップのもとに使用し続けることが、当事者双方にとって幸せなことなのではないでしょうか。
平成23年3月30日

社会資本をはじめとするコンクリート構造物の維持管理に関する雑感
これまでに建設されてきた膨大な数のコンクリート構造物は、メンテナンスフリーではありません。
いつの時代にか、そのような構造物が出現するかもしれませんが、そのためのコストを考えると、安全かつ快適に使用するための手当を加えながら、必要とされる期間まで維持管理していかなければならないものが大半であるといえるでしょう。
コンクリート構造物には様々な変状が生じますが、それが生じる時期は原因によって大別することができます。
すなわち、まだ固まらないコンクリートの段階、硬化後1〜2年程度までの比較的早い段階、劣化要因の強さと構造物の品質などから決定される経年における段階という具合です(この他、偶発的に生じる変状もあります)。
このうち、施工時に生じた変状は初期欠陥、硬化後の比較的早い段階で生じたひび割れは初期ひび割れなどと総称されています。
これらは、その程度に応じて、構造物の耐久性に影響を及ぼすことになりますので、必要であると判断される場合には、その時点で処置し、損なわれた耐久性を回復させることが望ましいといえるでしょう。
劣化は経年とともに進行していく連続的な現象ですが、その速度は一定ではありません。緩やかな劣化がある程度長く継続した後、ある時点から急激な性能低下が生じる過程をたどるとされていることが多いようです。
このような変状に対しては、深刻な性能低下が生じる前に手当を行う必要があるといえるでしょう。
さて・・・
本格的な少子高齢化時代に突入し、このために懸念される大切な問題の解決に向け変革が生じはじめていますが、維持管理をも含めた社会資本整備に関しては、とくに財源に関して、かつてない厳しい情勢となりつつあります。
新規の建設に関しては、時のアセスメントの観点からの検討も重視し、本当に必要なものと、その規模を吟味することが必要になっています。
維持管理に関しては、将来にわたって、所要の水準のサービスを維持できるように、重大な性能低下を来す前に点検、対策することが肝要であるといえます。
コンクリート構造物は、国民経済に多大な便益をもたらすものですが、構造物の健全性が保たれていることが前提です。
コンクリート構造物を安全かつ快適に供用していくためには、専門知識と経験を有する診断技術者を育成するとともに、その活用を図らなければならないといえるでしょう。
前記のような趨勢にあっても、構造物の老朽化が進行していくことに変わりないわけですから、これらの管理に当たる業務の重要性がいっそう増大していくことは疑いのないことです。
同士、同業者の皆様方とともに、コンクリート構造物の維持管理に注力してまいりたいと存じます。
平成21年10月15日

有限会社コンクリート診断技術ブレーンセンター
代表取締役 浅野慎一
コンクリート診断士 登録番号01060082
土木学会会員
日本コンクリート工学会会員
代表者プロフィール |
著書 合格のためのコンクリート診断士試験講座(インデックス出版)